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2019年 05月 20日 ( 1 )

筒描 皿

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類品を見ないので時代も産地もはっきりとしたことはわからないが、おそらくは信楽の幕末−大正頃のものではないかと思う。
このようなものは見たこともなく、予想だにしないものであればこそこれを見せられたときには思わず嬉しくなった。

技術の上から言うならばこれは日本のスリップウェアだ。
石混じりの荒土を分厚く轆轤して白掛けしたものに鉄泥で線を引いているのだが鉢の曲面に応じて線は流れる。
ただし紋様した後に型作りで仕上げる英国のものとは違って、この鉢を特別なものにしているのはこの紋様の流下である。
流れることを陶工が予期しなかったはずはないと思うが、そこに果たしてどんな紋様が生まれるかという事まではコントロールできるものではなく、この思いがけない紋様には必ずや喜びを感じたのではないかという気がするのだ。







by hanakari | 2019-05-20 12:49 | つちのもの