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ブレッドボード

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英国の古いブレッドボードをいくつか見たことがありますがすべてはおそらくは轆轤で仕上げた丸いもので、パンを切った時の粉を集める溝の外側の部分には草花紋やBREADなどの文字が浮き彫りにされたものも多くありました。
ブレッドボードに紋様があるということはそれが食卓で用いられるものであるということに関係があるように思われます。
もちろん英国でもブレッドボードの他に日本のまな板と同じような台所で用いられる肉や野菜を切った無紋のものがあったには違いないと思うのです。

工芸品の紋様は直接的な用途とは別に使い手の心に何がしかの情趣をもたらしてくれます。
衣食住に対して人の暮らしはどこかでただ純粋な機能だけではなくそういうものを求めているには違いないのです。
しかしながら多種多様な素材の多くの物々に囲まれた現代の暮らしの中ではそういうものが一面ではやややかましく感じられるのもまた事実で、シンプルな家電や白無地のうつわなどが求められるのも非常に納得の行くことだと思います。
むろん人それぞれの好みと暮らしは様々でしょうが、一昔前のような花柄の電気炊飯器や絵付けも華やかな食器の類はすでに一般的なものではなくなりました。
確かな素材を選ぶこと、無駄のない機能的なかたちを選ぶことが現代の暮らしの中ではある意味では無紋の紋様であると思います。
自分もまた紋様のないうつくしくてかつ機能的な四角いブレッドボードが使いたかったのです。

写真のつややかな桜板のブレッドボードはワシタカ工藝の森年弘さんに作っていただいたものです。
地元の杉を用いた森さんの椅子などのお仕事は以前から少しは見知っていましたが、正直に書くと友人のところで出会って話した木を使うばかりではなく山に木を植えるという彼の理念にむしろ大いに関心を持ったのです。
実際にそういうことは良いとは思ってもなかなか誰にでも出来ることではありません。

自分がうつわを作る場合でもそうですがお互いにお互いの好みがある場合には注文でものを作るというのはなかなかにちょっとした部分が難しいのです。
そこで今回は彼もぼくもそれほど明確なイメージのないところから、最初にあれこれとブレッドボードの話しをして寸法を決め、大まかなスケッチを渡しただけで材の選択も含めておまかせしたのです。
こういうものは木の種類と木目はもちろん、板の厚み、溝の幅、溝の外側の部分の幅と傾斜の角度、角の部分の丸みの具合などが少し変わるだけでずいぶん印象は変わりますが、そういうところを実に見事なバランスで漠然としたイメージ以上の試作を作ってくださいました。
あとは角の丸みのちょっとした具合と溝と縁の幅のバランスを少し修正しグレープシードオイルで拭きあげて本当に素晴らしいものに仕上がったのです。

よくある白い樹脂のまな板と違って使えば使うほどより美しくなり、なんでもないようなものでありながらいつまでも手に触れ見ていても飽きることのないというこういううつくしい板を用い、また眺めながら暮らせるというのはありがたいことです。

森さんの工房を訪ねるといつもきちんと整理整頓されていることに感心しますが、その工房と併設の展示室を公開して7月3日より展覧会が開かれますのでこのブレッドボードとあわせて紹介したいと思います。


WASHITAKA・SHOP 一周年記念 のこのこ展
7月3日~11日 13:00~18:00
詳細はリンク先のワシタカ工藝さんのサイトにて御覧ください。

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後日追記

ワシタカ工藝さんのブレッドボードの紹介ブログにリンクを付けます。
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by hanakari | 2010-06-27 01:38 | きのもの

トイレットペーパー

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あるとき友人の日本画家を訪ねた折に彼はアトリエでトイレットペーパーを使っていました。
理由は聞き忘れてしまいましたが普通ならボックスティッシュを使うのでしょうが必要な分だけ少しづつ使えて無駄がないからでしょうか。
そういえばむかし山歩きやキャンプの時にはみんなやはりかさばらないこれをリュックに入れて何にでも使っていたことを思い出します。
彼はかつてあちこちの山へ行っていたのでそういう経験からなのかも知れません。

彼の明るいアトリエで見たこんなものが思いがけなくもうつくしいということには驚いたのです。
なにも特別なものではないいくらでも見慣れているものの中にもハッとするものがあるということに改めて気付かせていただきました。
もしかしたら彼はこういうもののうつくしさを気に入って使っていたのかもしれません。
ちょうどカメラを持っていたのでその場で写真を撮らせてもらったのです。
たとえ仲良しでも仕事が悪いとこういうところで名前を出しにくいものですが、彼の仕事をぼくは大変尊敬しており、いただいた小品をいつも家に掛けて眺めています。

久野隆史さんのブログ
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by hanakari | 2009-08-01 02:16 | かみのもの

流描き 盒子

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ぼくが英国のスリップウェアのうつくしさにこころを鷲掴みにされたのは1989年の春に兵庫県立近代美術館の「セント・アイヴス」展に出展されていた濱田庄司旧蔵の角鉢を見た時でした。
おそらくこういうスリップウェアが日本に初めて入って来たのは濱田庄司が1920年から3年半にわたるリーチとの英国での作陶生活を切り上げて帰国した1924年春のことで、その帰国に際しての荷物の中に何枚かのスリップウェアを入れたとのことです。
濱田はその後も何度も渡英していますからその角鉢がその時のうちのひとつかどうかはわかりませんが、ともかくこの角鉢も生涯身近に置いて今なおその晩年に設立した益子参考館に所蔵されているものでした。

ぼくのやきものの師匠の師匠のそのまた師匠はこの時に濱田が持ち帰ったスリップウェアにたいそう驚きそして感激してこれを大いに研究し、技法を模索しながら昭和の初期にたくさんのスリップウェアの作品を作りました。
1930年に作られたこの緑釉の盒子もやはりそのなかのひとつです。

これはなにも根拠のない空想なのですがこのときの最初のスリップウェアのうちのひとつにぼくを一瞬で鷲掴みにしたあの角鉢もあったのではないか、60何年か前に同じものを見ていたのではないかというような気がするのです。
同じものを見て同じように夢中になった、それがぼくの空想の中の『六十年前の今』の物語です。
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by hanakari | 2009-07-25 01:25 | つちのもの

山城の集落

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これは京都府相楽郡精華町植田の集落です。
昭和19年の春河井寛次郎先生がここを偶然尋ねてその美しさに出会った歓びと驚きを「部落の総体」という文章に残されました。
これを読んで以来一度訪ねたかったここへようやく先日行くことが出来ました。
「土手の上から池を隔てて見るこの部落は何という素晴らしさだ。 〜中略〜 そして丁寧にも水に沿う家々を精密に倒写しているのであった。」とあるのはおそらくはここから眺めての文章に違いないと想いました。
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by hanakari | 2004-11-29 20:04 | 景色

続いてもうひとつ鉄です。
ペンキ塗の鉄の扉。
なんだか物凄いなぁ。。。。
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by hanakari | 2004-08-01 10:18 | かねのもの

蓮をみる

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7月17日5:16です。

早起きをして京都の南端へ蓮を見に連れてもらいました。
蓮見の会です。

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沢山の種類の蓮が咲いています。

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ひとばかりではなく、虫たちも集っています。
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by hanakari | 2004-07-21 03:24 | 草木花実