松絵の甕

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九州北部の窯で江戸時代中頃から明治頃まで焼かれていた松絵の甕です。
小田志や弓野など唐津の大外山からはじまったこの陶脈は最後は福岡の二川にまで伝わって松の絵こそいつか描かれなくなってしまったものの昭和の前期までは残っていたようです。
今も仕事が盛んな小鹿田や小石原の窯も松の絵こそ伝わりませんでしたが、その源流はまた非常に近しい関係にあると思われます。

まだやきものを作りはじめる以前の学生時代からこういうものに大変魅かれていたのです。
その頃毎月21日には京都の東寺の境内の骨董市に朝早くから友人たちと出掛けては隅から隅まで見てあれこれ気になるものを見付けて喜んでいました。
何度かこのような松絵の甕も見付けて大いに興奮したものですが当時学生の身では買えるものではありませんでした。
先日その頃の友人のところへ数年ぶりに訪ねた折りこれを贈られたのです。
すでに20年程も昔に共に喜びあったこういうもののことをよく今まで覚えていてくれたものだと感激しました。

大きさのわりにはかなり薄手に上手に轆轤したものに白泥を刷毛で塗り込み、そして鉄と銅を使って松山の風景を、そしてもう片側には太い幹の老松を雄渾に描いています。
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by hanakari | 2008-03-12 22:39 | つちのもの
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